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STARTUP GUIDE
キッチンカー開業準備ガイド
キッチンカーは、イベント・オフィス街・住宅街から災害時の支援まで活躍の場が広がっている一方、
開業には「営業許可」「書類作成」「車両設備」という越えるべき山があります。
つまずきやすいポイントを実務目線でまとめました。
鉄則:車両を作る前に、保健所へ相談する
キッチンカーでの飲食提供には、食品衛生法に基づく「飲食店営業」の許可が必要です。
許可は営業する地域を管轄する保健所ごとに取得します。2021年の食品衛生法改正で基準は全国的に
統一の方向へ進みましたが、タンク容量や品目数の運用など、細部は自治体ごとに異なります。
最も避けたい失敗は、車両を改造してから「この設備では許可が下りない」と分かることです。
シンクの数やタンク容量の「独自基準」で手戻りが発生するのを防ぐため、
図面のラフを持って保健所に事前相談することから始めてください。
開業までの3ステップ
① 管轄保健所への相談・申請 —
営業エリアを管轄する保健所の窓口、または「食品衛生申請等システム」による電子申請。
この段階で図面のチェックを受けるのが理想です。
② 施設確認(車両検査) —
予約した日時にキッチンカーを保健所へ持ち込み、検査を受けます。
給排水が実際に機能するか、ポンプが動くか等の動作確認が行われるため、電源の準備も忘れずに。
③ 営業許可証の受取 —
検査で不備がなければ後日交付されます。郵送不可の自治体では受取のため再度保健所へ行く必要が
あるため、開業スケジュールには余裕を持ちましょう。
申請に必要な書類チェックリスト
| 書類・準備物 | ポイント |
| 営業許可申請書 | 窓口配布または電子申請(食品衛生申請等システム)の控え |
| 食品衛生責任者の資格証明書 | 原本提示。養成講習会(1日程度)で取得。調理師・栄養士等は講習免除 |
| 施設の構造・設備を示す図面 | キッチンカー内の平面図。下記「図面に載せる10の設備」参照 |
| 業務計画書 | メニュー、調理工程、提供食数、水の使用計画。下記「水の使用計画」参照 |
| 車検証(コピー) | 改造内容によっては構造等変更検査が必要になる場合も。改造前に確認 |
| 申請手数料 | 目安16,000円程度(自治体により異なる) |
| 仕込み場所の営業許可証コピー | 車外で下準備を行う場合に必要。下記「仕込み場所のルール」参照 |
HACCPに沿った衛生管理計画
現在は全ての食品事業者に、HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理が義務付けられています。
難しく考える必要はありません。多くの保健所窓口で
「HACCPの考え方を取り入れた食品衛生管理ノート」(数百円程度)が入手でき、
これを埋めていくのが最も確実で安価な進め方です。
記載する内容は大きく2つ。一般的衛生管理(手洗いのタイミング、冷蔵庫の温度確認
——冷蔵10℃以下・冷凍-15℃以下——など)と、重要管理(加熱工程は中心部まで火を通す、
非加熱提供は冷蔵庫から出してすぐ提供する、といったメニューごとのルール)です。
制度の背景・罰則の有無・メニュー別の記入例まで詳しく知りたい方は
HACCP完全ガイドにまとめています。一次情報は
厚生労働省のHACCP関連ページ
で公開されています。
図面に載せる10の設備
施設の図面には、以下の設備を漏れなく記載します。
① 手洗い設備(石けん・消毒設備含む) ② 洗浄設備(シンク) ③ 水切り設備 ④ 殺菌設備
⑤ 保管設備(扉付きの棚など) ⑥ 温度計付き冷蔵庫 ⑦ 換気設備 ⑧ ふた付きごみ箱
⑨ 清掃用具 ⑩ 差し出し窓(販売口)
つまずきやすいのが「消毒」と「殺菌」の違いです。①の消毒はアルコールスプレー等の設置、
④の殺菌はシンクに水を溜めて塩素系漂白剤等で漬け置き洗浄できる場所を指します。
混同せずに図面へ書き分けましょう。
設備ごとの実務ポイントは次の通りです。
| 設備 | 実務ポイント |
| 運転席と調理場の区画 | 食中毒防止のため、運転席と調理スペースは明確に区切ります。軽トラック等は構造上もともと分かれていますが、軽バンをベースにする場合は仕切りの追加が必要になります |
| 手洗い設備の水栓 | 手指の再汚染を防ぐため、蛇口に直接触れずに水を止められる構造(自動式・センサー式・足踏み式・プッシュ式等)が求められます |
| シンクの数 | 自治体・扱うメニューによって2槽か3槽かが分かれます。生の肉・魚の下処理から調理・食器洗浄まで車内で完結させる場合は3槽(食材用・食器用・手洗い用)を求められることがあります。断定できない部分のため、必ず管轄保健所に確認してください |
| 換気設備 | 換気扇や窓による空気の流れの管理が求められます。加熱調理を伴わないメニューでは必要性の判断が分かれることもありますが、油汚れ・衛生面から実務上はほぼ必須と考えておくのが安全です |
| 清掃用具 | 用具を備えるだけでなく、清掃作業の内容を掲示することまで求められる自治体があります(見落とされがちな項目です) |
※ 上記は複数自治体(愛知県・福岡市の公開資料等)の情報を基にした一般的な目安です。
シンクの数など自治体裁量が残る項目があるため、申請前に必ず管轄保健所へ図面を持ち込み確認してください。
水の使用計画(業務計画書)
保健所は「積載タンクの容量でその営業が成り立つか」をチェックします。
メニューごとに1食あたりの使用水量を見積もり、目標食数を掛けて合計します。
例1:BLTサンド(目標10食)——レタス・トマトの洗浄等で2.5L/食 × 10食 = 25L。
例2:バナナジュース(目標20食)——ミキサー洗浄等で0.5L/食 × 20食 = 10L。
これに手洗いや清掃用の予備水を合算し、合計がタンク容量に収まるよう計画します。
水を多く使うメニューほど大きなタンク(=大きな車両)が必要になる、という関係です。
仕込み場所のルール(自宅キッチンは原則不可)
キッチンカー営業で最も誤解が多いのがここです。食材のカット、タレの調合、米炊きなどの
「下準備」を自宅のキッチンで行うことは原則できません。
必ず営業許可のある厨房(自社店舗、シェアキッチン等)を仕込み場所として確保し、
その営業許可証のコピーを申請時に添付します。
仕込み場所が不要になるよう「車内で完結する調理」に寄せる設計も一つの手ですが、
車内でできる調理の範囲はタンク容量に依存します。どちらの路線で行くか、保健所への
事前相談時に確認しておきましょう。
仕込み場所の確保術:4つの選択肢
仕込み場所の選び方は、メニューの幅・提供食数・固定費を左右する重要な経営判断です。
代表的な4つの選択肢を比較します。
| 選択肢 | 費用感(目安) | 留意点・探し方 |
| シェアキッチン(レンタルキッチン) | 従量制または月3万〜10万円程度 | 営業許可証の共有範囲と、他利用者との時間帯の競合を確認。検索サイトや自治体の創業支援施設から探せる |
| 既存飲食店の間借り | 月3万〜10万円程度、または売上歩合 | 店主との信頼関係と契約形態(賃貸借の可否)が要。知人紹介・直接交渉・SNSで探す。歩合契約にできれば売上が不安定な時期の固定費を抑えられる |
| 自宅敷地内にプレハブ厨房 | 初期は高額(建築・設備費)/月額は光熱費程度 | 用途地域の建築制限と保健所の設備基準を両方クリアする必要あり。建築前に自治体の都市計画課と保健所へ確認 |
| 実店舗の併設 | 最も高額(家賃・維持費) | 固定店舗側の収益性が前提。店舗と車両で二重の営業許可管理になる |
始めたばかりの時期はシェアキッチンか間借りで固定費を抑え、複数車両の運用など
拡大期に入ってからプレハブや実店舗を検討するのが現実的です。場所選びでは料金だけでなく、
搬入動線(駐車場から調理場まで食材を運びやすいか)、設備
(シンク・温度計付き冷蔵庫・扉付き保管・蓋付きゴミ箱が揃うか)、出店エリアへの
アクセス(移動距離は燃料費と時間に直結)も評価しましょう。
逆転の発想:仕込み不要の商材設計——カット済み食材・既製品ベースのメニュー構成や、
加熱・盛り付けだけで完結する調理に寄せれば、仕込み場所そのものを不要にできます。営業許可を持つ
セントラルキッチンからの供給を受ける方法もあります。この場合は「車内で衛生的に完結する」ことを
保健所に説明できるよう、上記の水の使用計画とメニュー工程を整理しておきましょう。
給水タンク容量とメニューの関係
車両に積む給水・排水タンクの容量によって、提供できるメニューの範囲が変わります。目安は以下の通りです。
40L
最小構成
🍳調理:温める・揚げる・盛り付けるのいずれか1つのみ
📋品目:基本は単一品目のみ
🍽️食器:使い捨て容器のみ
🏠車内仕込み:不可
80L
標準構成
🍳調理:大量の水を使わない2工程程度まで
📋品目:複数品目を取り扱い可能
🍽️食器:使い捨て容器のみ
🏠車内仕込み:不可
200L
フル構成
🍳調理:大量の水を要する調理・複数工程が可能(麺類等)
📋品目:複数品目を取り扱い可能
🍽️食器:通常食器・使い捨て容器のどちらも可
🏠車内仕込み:可能
自治体によっては「品目数」でタンク容量が指定される場合もあります。
やりたいメニューから逆算してタンク容量と車両を決め、必ず事前に確認してください。
特に重要なのが200Lタンクの境界線です。200L未満のタンクでは、
材料を切る・混ぜるといった「仕込み作業」を車内で行うことが認められず、別途、
保健所の許可を受けた仕込み場所を確保しなければなりません
(仕込み場所の確保術はこちら)。200Lタンクを積めば車内で
仕込みが完結し、シェアキッチン等の固定費を抑えられる可能性がありますが、その分車両価格や
車両重量も上がります。開業後にタンクだけを交換するのは、給排水システムの再構築や
車両重量バランスの変更、再検査が必要になり現実的ではないため、
「将来的に仕込み場所を持たずにやっていきたいか」を最初の車両選びの段階で考えておきましょう。
※ タンク容量とできることの対応は自治体により運用が異なります。上表はあくまで目安です。
アルコール提供に必要な許可
客単価を上げる手段としてアルコールの提供は有効ですが、提供の仕方によって必要な許可が変わります。
- 飲食店営業許可のみで可能——お客様の注文を受けてから、缶・瓶・サーバーなどからコップやグラスに注いで提供する形。これは調理行為の一部とみなされ、追加の許可は不要です
- 別途「酒類販売業免許」が必要——未開栓の缶や瓶のまま販売する(小売)場合。保健所の営業許可とは別に、税務署管轄の酒類販売業免許が必要です。この免許は取得までに数ヶ月かかることが多いため、ボトル販売を考えている場合は保健所への申請と並行して早めに動き出しましょう
車両の選び方:サイズで「できる商売」が決まる
車両選びは移動手段の確保ではなく、厨房の動線設計そのものです。
車内の作業効率が1時間あたりの提供数=売上の上限を決め、車両サイズが出店できる場所の範囲を決めます。
「狭い場所に小回りよく出る」のか「大きなイベントで数を捌く」のか、自分の営業スタイルから逆算しましょう。
| 車両タイプ | 積載・作業性 | 維持費 | 向いている出店先 |
| 軽バン | 最小限。車内で立てないため長時間調理には不向き。簡易調理・販売中心のモデル向き | 非常に安い | 路地裏・都心の狭小スペース・住宅街。入れる場所が最も多い |
| 軽トラック(架装) | 1〜2名体制の調理に最適。架装により立って作業できるが、動線の工夫が必須 | 安い | オフィス街ランチ・一般的な駐車場 |
| 1tトラック | 大型冷蔵庫等を搭載でき、複数名での効率的なオペレーションが可能 | 中程度 | 商業施設・中規模イベント・大学 |
| 1.5tトラック〜 | 大量調理・大量在庫に対応する「動く店舗」。固定店舗に近い動線を確保できる | 高い | 大規模フェス・公園。サイズによる進入制限に注意 |
大きい車両ほどピーク時の提供力は上がりますが、物理的に入れない出店場所が増えます。
軽車両は機動力と低コストが強みですが提供数に上限があるため、客単価を上げる工夫が必要になります。
免許の注意:多くの軽車両・1tクラスは普通免許で運転できますが、
2017年3月12日以降に普通免許を取得した方は「車両総重量3.5t未満」までに限定されます。
1.5tトラック以上の架装車両はこれを超えることがあり、準中型免許が必要になる場合があります。
大きめの車両を検討する際は、必ず自分の免許で運転できる総重量を先に確認してください。
調達方法の比較:新車・中古・レンタル・リース
車両の調達方法は、開業時の資金繰りとリスクの取り方に直結します。
| 調達方法 | 特徴 |
| 新車製作 | 理想の動線を設計でき、故障リスクが低く、最新の許可基準に適合させやすい。費用は高く、納車までの期間も長い |
| 中古購入 | 初期投資を抑えて早く始められる。ただし前オーナーの改造が現行基準に合わない「見えない負債」や老朽化のリスクがある(下記チェックリスト参照) |
| レンタル | 初期投資を最小化でき、初出店のテストマーケティングに合理的。出店場所紹介等の支援とセットのプラットフォームもある。長期的には割高で、カスタマイズは不可 |
| リース | 支払いを定額化できるが、中途解約が難しく総支払額は購入より高くなる傾向 |
まずレンタルで小さく試し、事業が安定したら理想の動線の車両を導入するのが、
撤退リスクを抑える現実的な進め方です。
製作業者の選び方
新車製作は必ず複数業者の相見積もりを取りますが、総額だけで比較しないことが
大切です。安い見積もりほど、保健所申請用のHACCP書類作成代行や納車後のメンテナンスが
含まれておらず、後から追加費用がかかることがあります。
見るべきポイントは、①自治体ごとの許可基準の違いまで把握して図面を引けるか、
②見積もりに何が含まれ何が別料金かが明確か、③納車後の支援(食材・包材の調達支援、
車検・メンテナンス紹介、人材募集支援等)があるか、の3点です。車両は一度作ると
簡単にやり直せないため、価格だけでなく長期的な付き合いとして選びましょう。
購入後のメンテナンスや不具合対応を考えると、営業拠点に近い地域の業者を
選ぶ方が現実的です。地域別に代表的な業者を紹介します。
東海(愛知・岐阜・三重・静岡)
※ 掲載は紹介目的であり、運営元と各業者の間に提携関係はありません。料金・対応内容は
変わることがあるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
| 業者 | 特徴 |
| PROP | 名古屋の自社工場でキッチンカーを製作。製造直販で中間マージンがなく、オーダーメイドに対応 |
| フードトラックカンパニー 名古屋工場 | 名古屋市緑区に工場を持つ全国チェーンの名古屋拠点。納車後すぐ営業開始できる車両を含め幅広いラインナップに対応 |
関東(東京・神奈川・埼玉・千葉等)
| 業者 | 特徴 |
| 鶴金社中 | 関東一円で新車製作・レンタルに対応するキッチンカー専業のパイオニア。開業ノウハウの提供も行う |
| キッチンカーbiz | 北関東(栃木・群馬・茨城・埼玉等)を中心にスイーツ専門キッチンカーの開業サポート・製作 |
関西(大阪・京都・兵庫・奈良等)
| 業者 | 特徴 |
| レミック | 東大阪市を拠点にキッチンカー・移動販売車を製作・販売。出店サポートや持ち込み車両への追加工事にも対応 |
| 関西車輌 | 大阪で車両改造・カスタマイズを手がけ、厨房機器やシンク・冷蔵庫等の設置まで対応 |
| MYキッチンカー | 京都市を拠点に新車製作・中古車販売。開業前にお試しできるレンタルにも対応し、メニュー構成や出店場所の相談も可能 |
全国対応(レンタル・リース中心)
| 業者 | 特徴 |
| リース・パートナー | 頭金0円・初期費用なしで導入できるキッチンカー専用カーリース。全国の希望場所へ納車対応 |
| CARRO JAPAN | 法人向けカーリースで最短1ヶ月から契約可能。イベント出店等の短期利用にも対応 |
| フジカーズジャパン | 中古・新車販売、買取、製作まで一貫対応。ボディータイプ別に展示車を複数比較できる |
選び方のコツ:新車製作は地域密着の業者、初期投資を抑えたい場合は
全国対応のレンタル・リースサービスと、目的に応じて使い分けるのが基本です。
まずは複数社に問い合わせて、対応エリア・納期・アフターサポートの体制を比較しましょう。
DIY(自作)で注意すべき点
費用を抑えるために自作を検討する方もいますが、保健所の検査で見落としがちな2点があります。
隙間の密閉性——扉や作業スペース、窓枠にわずかな隙間があると害虫の侵入経路になり、
衛生管理上の欠陥として指摘されます。自作では経年での歪みも生じやすいため、
耐久性のある施工が必要です。
「車検対応」だけでは営業許可は通らない——通販等で「キッチンカー用・車検対応」
として売られているシンクを取り付けても、それは車両として公道を走れる基準を満たすだけです。
飲食店営業の許可基準(上記「図面に載せる10の設備」参照)とは別物のため、
混同しないよう注意してください。
中古車両のチェックリスト(法的・技術的な適合)
中古車両の最大の落とし穴は、買った車が保健所の現行基準を満たしていないことです。
不備が見つかると数十万円の再改修と営業開始の遅延につながります。購入前に必ず確認しましょう。
| 確認項目 | チェックポイント |
| シンクの用途割り当て | 手洗い・洗浄・殺菌(漬け置き洗浄)の役割を明確に割り当てられる構成か(上記「図面に載せる10の設備」参照) |
| 衛生設備 | 石けん・消毒設備、温度計付き冷蔵庫、換気設備、照明、蓋付きゴミ箱、清掃用具収納が機能するか |
| 車検証と構造変更 | キッチン架装が構造変更検査済みで、車検証の記載(車体番号・乗車定員等)と現車が一致しているか。未実施の車両は許可が通らないだけでなく公道走行自体が違法になり得ます |
| 給排水 | タンクとポンプ・電源設備が連動して実際に動くか(施設確認では動作確認があります) |
| 水質検査 | 前オーナーが井戸水を使っていた履歴がある場合、最新の水質検査成績書(26項目)があるか |
特に注意したいのが「以前のオーナーが許可を取れていたから自分も大丈夫」という思い込みです。
2021年の食品衛生法改正で基準が見直されており、旧基準で作られた車両はタンク容量やシンクの
仕様が現行基準を満たしていないことがあります。シンクの増設やタンクの交換は配管の引き直しを
伴うことが多く、結果的に新車を作るより高くつくケースも珍しくありません。
※「現状渡し」の車両は上記の不備が隠れていることがあります。可能なら購入前に管轄保健所へ図面を持ち込み、適合の見込みを確認するのが安全です。
申請先の考え方と「一円営業」
営業許可は、自動車を保管する場所を管轄する保健所に申請するのが原則です。
許可はその都道府県(または政令市・中核市等)の区域内でのみ有効なため、複数の都道府県で
出店する場合は、それぞれの地域で許可を取得する必要があります。
都道府県によっては、1つの許可で県内全域に出店できる「一円営業」の運用が
取られています。一方で大阪府のように、従来は大阪市・堺市・東大阪市など自治体ごとに
個別の許可が必要でしたが、2025年6月1日から大阪府・和歌山県内の自治体間で相互
乗り入れ協定が始まり、いずれかの自治体で許可を取得すれば両県内(政令指定都市・
中核市を除く)で営業できるようになるなど、制度は現在も見直しが続いています。
愛知県は県内一円での営業が可能な地域の一つです。ただし「愛知県で得た
営業許可は愛知県内でのみ有効」という原則自体は変わらないため、県境をまたぐ出店では
別途その都道府県での許可が必要になります。
※ 一円営業の対象地域・相互乗り入れ協定の範囲は自治体の制度改正により変わることがあります。
本ページの内容は目安であり、実際の出店計画にあたっては必ず出店予定地域を管轄する保健所へ
最新の運用を確認してください。
そのほかの資格・届け出
| 必要なもの | 内容 | 手続き先 |
| 菓子製造業許可(該当する場合) | パン・焼き菓子などを製造販売する場合、飲食店営業とは別に必要になることがある | 出店地域を管轄する保健所 |
| 開業届 | 個人事業の開業・廃業等届出書。開業から1ヶ月以内。青色申告を使う場合は承認申請書も | 納税地の税務署 |
| 保険 | 自動車保険に加えて、食中毒等に備えるPL保険(生産物賠償責任保険)が実質必須 | 損保各社・食品衛生協会の共済等 |
| 火気・ガスの届け出 | LPガス使用時は設備基準の適合が必要。祭り・イベント出店では消防署への露店等開設届が求められる場合がある | イベント主催者・出店地の消防署 |
※ 制度・基準・手数料は自治体や時期によって異なります。最新の要件は必ず出店地域を管轄する保健所でご確認ください。
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